子供の首寝違えから考える「姿勢の大きな問題」
子供の首を見ていると、今回の症例のように顎が上がり、後頭部を首に載せているような姿勢で口を開けて過ごしている子供をよくみかけます。この姿勢は、筋肉を使わず載せているだけなので本人は楽なのです。この姿勢のまま、下を向いてスマホやゲームをすれば、後頭部から首後部にかけて筋緊張が増し、それが続くことにより、頚椎の伸展位が強くなるという負のサイクルに入るのである。すると頚椎のアライメントが崩れ、寝違えのような首の痛みを繰り返すことになるのです。
子供の姿勢は親が躾けることができないと悪化の道を辿ります。極論になってしまいますが、勉強は、子供の時にできなくても大きくなって勉強することはいくらでもできます。しかし子供の時に悪くなってしまった姿勢はそう簡単に取り返すことができないのです。是非ともお子さんの姿勢は躾けてください。そして子供は親の背中の見て育つことを肝に銘じてほしいです!
以下子供の首の寝違えの症例です。
子供の首寝違え
7歳の男の子の首の痛みです。レゴが好きでよく下を向いてレゴ遊びをしているとのことここ3ヶ月前から首の痛みを訴え、首をチック症状のように動かすことが多くなった。それを見ていた親が気になり来院する。
頚部可動域は正常であるが、左後方に伸展させると首に痛みがある。施術中は、しなかったが、自宅では親が見ている限り、首が気になりチック症状様の自分で首を動かしているとのこと。姿勢分析し、首の動きをチェックすると、下画像のように顎が少し上がった状態になり頚椎伸展位が普通の状態である。この姿勢のまま下を向くと後頭部から頚椎後部にかけて筋緊張が強くなり、その結果頚椎伸展位を余計に強くしていたようである。
治療は、頚椎伸展位を矯正するように頚部に軽い牽引をかけ、頚椎後方部分の椎体関節の圧迫をとるようにする。その後、4回の治療と自宅でのセルフエクササイズで症状改善し、首の伸展位も改善する。