症例報告:小学生の内股歩行と骨盤後傾
以前のブログ(症例報告:内股歩行)でも取り上げましたが、
内股歩行の小学生の来院がさらに増えています。
この子供たちは、足が内股(足首内旋)になって歩行するため
転びやすくなったり、足がびっこになったり
反り腰や下腹が出るぽっこりお腹などの状態に陥っています。
原因として考えられるのは
★赤ちゃん時代にハイハイをあまりしていない
★幼少時代にあまり外で遊んでいない
★自宅で座ってゲームなどをすることが多い
★床に座ることが多い
★ぺちゃんこ座りなどの足を崩した座り方を好む・・・
上記のような日常習慣が原因として考えられます。
結果、起こる身体への変化として、
骨盤の後傾と足底アーチの落下です。
来院される子供たちに共通するのが
数年間様子を見ていたが変わらないので
両親が心配になって来院するケースです。
今回の症例は10歳の男の子です。
治療前は、骨盤から腰椎にかけて丸くなり、
猫背というより「カメ背」といった状態でした。
上の2枚の写真が、立ち方の治療前と治療後の写真です。
初回の姿勢検査では、左の写真のように骨盤の後傾が気になりましたが
約3週間後には背筋が伸び、骨盤も少し立つようになりました。
明らかに、骨盤の後傾が治り、腰椎の前わんも形成されています。
上の2枚の写真が、歩行相の変化です。(前面)
施術前は、足首が内旋して、内股で歩くのがわかります。
施術後はまっすぐ前に足が出るようになりました。
上の写真は後方からの変化ですが
施術前は後ろ足が内旋しているのがよくわかります。
3週間後の写真では、前からも後ろからもしっかりした歩き方になり
歩行相も安定しています。
施術では、特に骨盤の後傾を矯正し、安定させることに
主眼を置き、「歩き方のトレーニング」を行いました。
小学生も10歳ぐらいになると、体操や歩き方の理解も早いので助かりました。
3週間後には、姿勢や歩き方が上記のように改善し
本人も親御さんも大変喜んでくれました。
以前のブログでも書きましたが
姿勢は家族で治していくもの、親が姿勢が悪ければ
子供は真似します。親自身がまず姿勢を整え、子供に見本を示し
躾していくことが望まれます。
そして早い段階での適切な治療が改善を早め、
良い結果を生むと考えます。